ご相談予約・お問合せ
行政書士小松原事務所
03-5540-8512
info@tokyo-visasupport.com


就労ビザ・結婚ビザ申請なら東京都中央区の行政書士小松原事務所:トップページ 業務案内・運営サイト 所長プロフィール リンク集

コラム「国際結婚する前に」

このコラムは2006年10月から11月まで他サイトのコラム欄に掲載したものに加筆修正の上、再収録したものです。

コラム「国際結婚する前に」
さて、いきなり失礼かもしれませんが、あなたのお相手の外国人は本当にあなたとの結婚生活を望んでいますか?ただ「ビザ」が欲しいだけではありませんか?「そんなことない」とすぐ否定する前に、もう一度だけ冷静にお相手の行動を振り返ってみてください。

外国人が日本で暮らすためには「在留資格(ビザ)」が必要になるのですが、「就労ビザ」はとても厳しく、大学卒以上とか実務経験10年以上とかの条件が付いていることが多く、専門技術もないし、学歴もないという外国人が日本に住むのに一番手っ取り早いのが「日本人の配偶者」いわゆる「結婚ビザ」です。というわけで、日本人との結婚を日本に来るための「手段」と考える外国人の方もたくさんいますし、「留学」等で来日したけれど、学校は辞めてしまった、でもまだ国には帰りたくないから、日本人と結婚するという人もいます。また、オーバーステイをしていても日本人と結婚すれば、在留特別許可というかたちで、正規の在留資格を得られることが多いため、何とか捕まる前に日本人の結婚相手を見つけようという人もいます。

ま、こういう「偽装結婚」に手を貸す日本人も多いのですが、悲惨なのは日本人のほうは本気で「恋愛」し、「本当の結婚」をしたつもりのときです。結婚してビザが取れたとたん相手がいなくなった、結婚後3年たって「永住者」の資格がとれて即離婚、という話もよく聞きます。「永住者」がとれてすぐ離婚、母国に残した「本当の」妻・夫、子供を「永住者の配偶者等」で呼び寄せるなんていう話もあります。

ここで、そういう外国人に対して「ひどい」と言ってみてもはじまりません。彼らは彼らなりに必死なのです。そういう人ばかりではありませんが、決して稀な事例でもありません。あとで気が付いて、「騙された」と言ってみてもどうにもなりません。結婚前に是非一度冷静になって相手の本心を探ってみてください。

コラム「国際結婚する前に」
さて、前回は、結婚をビザの手段としか考えてない外国人もいるので注意しましょう、というお話でしたが、もちろん、相手の外国人がそんな人ばかりというわけではありません。当然、本当にお互いに好きになって結婚することのほうが多いのですが、そうやってお互いに愛し合って結婚すれば、何も問題ないかというと、そんなことはありません。同国人同士の結婚とは異なることがたくさんありますので、事前に覚悟しておいたほうがよいことがいくつかあります。

まず、「離婚」です。結婚するときから離婚について考える人はいないかもしれませんが、国際離婚の場合には、同国人夫婦の離婚以上にパワーが必要になってきますので、あらかじめ心のどこかに留めておいてください。

日本人同士なら、お互いに納得して離婚する場合、離婚届を管轄の役所に提出すれば終わりですが、国際結婚の場合は、離婚したことをそれぞれの国に届ける必要があります。しかし、日本のように協議離婚を認めている国は少ないので、日本で離婚届を提出して、日本の離婚が成立しても相手の国では離婚が成立しないということがあります。この場合、調停離婚あるいは裁判離婚にして、判決を貰わなければなりません。そして、その判決文を相手の国の言語に翻訳し、公証を受け、という手続きが必要になります。離婚しようと思っているのに、そこまで一緒にやるのは大変だと思いませんか?

ま、それでもお互いに離婚に同意している場合は何とかなるかもしれません。さらに大変なのは、どちらかが離婚したくない場合です。その他、離婚の話がこじれた場合、いろいろな問題が発生します。

例えば、外国人配偶者が本国に帰り、本国で離婚裁判を起こすというケース。日本人側は外国裁判所の呼び出しに応じる必要があるでしょうか?その国の裁判の判決は日本で有効でしょうか?逆に、相手の国で生活していた日本人が日本に戻って日本で裁判することはできるでしょうか?これらの場合、適用されるのはどこの国の法律になるのでしょうか?

また、日本で離婚裁判をし、慰謝料・養育費等日本人であるあなたに有利な判決が出たとして、相手が帰国してしまい、それらを払わない場合、実際どうすれば徴収できるでしょうか?日本の裁判所の判決で外国に住む相手の給料の差し押さえが可能でしょうか?

実際にその時になってから考えても遅いのです。最悪の事態も想定して、あらかじめ情報収集し、熟考しておいてください。

コラム「国際結婚する前に」
ここまで、国際結婚はビザのための偽装結婚に利用されることがあるというお話しや、同国人同士の場合よりも離婚するとき大変だというお話をしてきました。では、騙されてもいなくて、離婚することもなければ、それで何も問題ないかというと、実はそうでもありません。実際、僕の妻は韓国人なのですが、この問題で現在悩んでいるところです。日本人の配偶者だけに限らず、この問題でなやんでいる在日外国人の方は多いのではないでしょうか。

外国人の方が日本に長期滞在する場合、「在留資格」というものを取得する必要があります。一般に「ビザ」と言われているのはこの「在留資格」のことです。

例えば、僕の妻が持っている在留資格は「日本人の配偶者等」です。「等」というのは、「子、特別養子」です。相手の外国人が再婚でいわゆる「連れ子」がいる場合、その子は「定住者」という在留資格です。また、日本で働いている外国人の方が自分の家族を呼ぶ場合は、「家族滞在」という在留資格になります。この場合の「家族」は「配偶者または子」です。

ここまで読んで何か気が付きませんか?そうです。日本で生活する外国人がその「親」を呼べる在留資格はないのです。その外国人の方が「永住者」になっても、帰化して「日本人」になっても、その「親」を日本に呼んで、一緒に生活することはできません。もちろん、「短期滞在」で来て、短期間過ごすことはできますが、長期に一緒に「暮らす」ことはできないのです。極端な言い方かもしれませんが、親を「捨てて」来なきゃいけない、のです。

とはいえ、絶対に無理というわけではなく、例外もあります。条件は以下の通りです。

1.親が70歳以上であること
2.本国に世話をしてくれる親族がいないこと
3.在留している子に親を扶養するだけの経済力があること
4.その他、日本で扶養しなければならない事情があること

ただし、これらの条件を満たせば必ず在留資格が認められるかというとそういうわけでもありません。また、全て申請側で立証しなければなりませんが、「本国に世話をしてくれる親族がいないこと」「日本で扶養しなければならない事情」等の立証は苦労する方が多いです。

というわけで、一応親の在留が認められる方法もあるのですが、簡単ではないので、この辺りも、結婚される前にお相手とよく話し合って、納得しあってから結婚されたほうがよいと思います。

コラム「国際結婚する前に」
さて、前回は外国人配偶者の実親を呼び寄せる在留資格(ビザ)はないが、一定の条件を満たせば認められることもあるというお話しでした。

では、在留資格が取れて、親を日本に呼び寄せることができたら、それで全て解決でしょうか。私は、そこからがもっと大変だと思います。

まず、親の立場になってみると、70歳過ぎて、言葉も通じない、知り合いもいない、習慣も異なる国で暮らすというのはかなりのストレスではないでしょうか。

介護を受けると言っても、言葉が通じないとなかなか難しいでしょうから、結局その負担はその娘・息子にかかってきて過剰な負担にならないでしょうか。

国によっては、その国で老後を過ごすには十分な年金であっても、日本で生活するとなると、全く不十分ということもあるかもしれません。

他にも考え始めるとキリがありません。

何だか問題点ばかり挙げて暗い話になってしまいました。でも、だから「国際結婚はやめたほうが良い」とは言いません。私自身、国際結婚してるわけですから。。。

ただ、結婚する前に相応の覚悟はしておくべきだと思うのです。